鳥取東照宮はどんな神社?徳川家康を祀る歴史と見どころを紹介!

鳥取東照宮は、鳥取市上町の緑豊かな樗谿エリアに鎮座し、江戸時代から鳥取の歴史を見守ってきた由緒ある神社です。

日光東照宮と同じく徳川家康を御祭神として祀っており、鳥取藩主だった池田光仲が慶安3年の1650年に創建しました。

境内には江戸時代前期の神社建築を今に伝える社殿が残り、本殿や唐門、拝殿、幣殿は国の重要文化財に指定されています。

鳥取駅周辺から比較的訪れやすいうえ、隣接する樗谿公園や鳥取市歴史博物館やまびこ館と一緒に巡れるため、鳥取の歴史や文化に触れたい観光客にもおすすめです。

鳥取東照宮の由緒や見どころ、日光東照宮との関係、アクセス、参拝するときに知っておきたいポイントまで順番に紹介します。

鳥取東照宮はどんな神社?

鳥取東照宮を初めて訪れるなら、まず知っておきたいのが徳川家康との関係と、かつて樗谿神社と呼ばれていた歴史です。

単なる地域の神社ではなく、鳥取藩の成立や池田家、徳川家との結び付きを今に伝える重要な歴史遺産として見ると、参拝の面白さが大きく変わります。

徳川家康を祀る神社

鳥取東照宮の御祭神として祀られているのは、江戸幕府を開いた徳川家康です。

家康は死後に東照大権現として神格化され、日光東照宮をはじめ各地に東照宮が建立されました。

鳥取東照宮もその流れの中で創建された神社であり、鳥取にいながら東照宮信仰の歴史を感じられる場所です。

社名にある東照宮という言葉そのものが、徳川家康を祀る神社であることを示しています。

1650年に創建

鳥取東照宮が完成したのは、江戸時代前期にあたる慶安3年の1650年です。

現在まで370年以上の歴史があり、鳥取城下が整備されていった時代の空気を伝える貴重な場所となっています。

長い年月の間には地震や大火など鳥取市を襲った災害もありましたが、歴史的な社殿が現在まで受け継がれてきました。

項目 内容
創建 慶安3年(1650年)
所在地 鳥取県鳥取市上町87
御祭神 徳川家康
旧称 樗谿神社
文化財 本殿・唐門・拝殿・幣殿が国の重要文化財

池田光仲が建立

鳥取東照宮を建立したのは、初代鳥取藩主として知られる池田光仲です。

池田光仲は徳川家康の曾孫にあたり、徳川家と非常に深い血縁関係を持つ人物でした。

光仲は日光東照宮から家康の分霊を勧請し、鳥取城下を見守る場所として東照宮を建立したとされています。

こうした背景を知ると、鳥取東照宮が単に徳川家康を信仰するための施設ではなく、鳥取藩主としての政治的な理念や藩の安泰への願いとも深く結び付いた場所だったことが分かります。

旧名は樗谿神社

鳥取東照宮を調べていると、現在でも樗谿神社という名称が資料や文化財情報に登場します。

明治7年の1874年に東照宮から樗谿神社へ改称され、その名称が長期間使われていたためです。

その後、平成23年の2011年に現在の鳥取東照宮へ社号が変更され、本来の東照宮という名称が再び使われるようになりました。

そのため、古い観光案内や文化財の指定名称では樗谿神社と書かれていても、現在の鳥取東照宮と同じ神社を指しています。

重要文化財が残る

鳥取東照宮の大きな価値の一つが、江戸時代前期の建築を現在まで伝える社殿です。

本殿、唐門、拝殿及び幣殿は国の重要文化財に指定されており、鳥取市を代表する歴史的建造物の一つとなっています。

本殿は入母屋造で檜皮葺きとなっており、拝殿や幣殿とともに当時の高度な建築技術を感じられます。

華やかさだけを追求するのではなく、周囲の木立に調和する落ち着いた佇まいも鳥取東照宮ならではの魅力です。

日光東照宮とつながる

鳥取東照宮は日光東照宮の分社にあたり、池田光仲が日光東照宮から徳川家康の分霊を勧請したことに始まります。

創建時の建築には、日光東照宮にも関係した幕府側の技術者が携わったと伝えられており、当時として非常に質の高い社殿が造られました。

日光東照宮のような大規模な観光地とは雰囲気が異なり、静かな森の中で東照宮建築をじっくり眺められる点が鳥取ならではの特徴です。

  • 徳川家康を祀っている
  • 日光東照宮から分霊を勧請
  • 池田光仲が創建
  • 江戸時代前期の社殿が現存
  • 国の重要文化財を見学できる

麒麟獅子舞とも縁が深い

鳥取東照宮は、因幡地方に伝わる伝統芸能である麒麟獅子舞の歴史を考えるうえでも重要な場所です。

麒麟獅子は鳥取東照宮の祭礼を起源の一つとして発展したとされ、現在では鳥取県東部から兵庫県北部にかけて広く受け継がれています。

一般的な獅子舞とは異なる長い顔をした麒麟獅子と、猩々と呼ばれる案内役が登場する独特の姿が特徴です。

神社だけを見るのではなく地域の祭礼文化まで視野を広げると、鳥取東照宮が鳥取の文化形成に与えた影響の大きさを感じられます。

鳥取東照宮の歴史を知ると参拝がもっと面白い

鳥取東照宮の歴史は、鳥取藩を治めた池田家と徳川家との関係を抜きにして語ることができません。

創建から現在までの流れを知ってから境内を歩けば、古い建築物が残っているという以上の意味が見えてきます。

創建までの背景

鳥取東照宮がある樗谿周辺には、東照宮が建てられる以前から寺院や集落が存在していたと考えられています。

この一帯は王寺谷や大日谷などの名称でも呼ばれ、戦国時代には鳥取城をめぐる戦いとも関係する土地でした。

江戸時代に入り鳥取藩の統治が安定すると、池田光仲によって徳川家康を祀る東照宮がこの場所に建立されました。

  • 戦国期には鳥取城攻めの舞台周辺となった
  • 江戸時代に池田光仲が鳥取藩主となった
  • 徳川家康の分霊を勧請した
  • 1650年に東照宮が完成した

社号が変わった歴史

創建当初は東照宮として親しまれていましたが、明治時代になると全国の神社制度が大きく変化しました。

鳥取の東照宮も1874年に樗谿神社へ改称され、以後100年以上にわたってその名称が使われました。

2011年に再び東照宮の名称が復活し、地域名を付した鳥取東照宮が現在の正式な社号となっています。

時期 主な出来事
1650年 東照宮が完成
1874年 樗谿神社へ改称
1952年 社殿が国の重要文化財に指定
2000年 創建350年を記念して権現まつりを復興
2011年 鳥取東照宮へ社号変更

災害を越えて残った社殿

鳥取市は近代以降、大地震や大火など大きな災害に見舞われていますが、鳥取東照宮の歴史的な建築はそれらを乗り越えて現在まで伝えられてきました。

特に1943年の鳥取地震や1952年の鳥取大火など、中心市街地に甚大な被害を与えた災害を経て残っていることは、社殿の歴史的価値を考えるうえで重要な点です。

1952年には本殿などが国の重要文化財に指定され、その文化的価値が国によって正式に認められました。

現在見られる建物を江戸時代から続く鳥取城下の歴史の証人として眺めると、参拝の印象もより深いものになります。

鳥取東照宮で見ておきたい建築の魅力

鳥取東照宮を訪れる最大の楽しみの一つが、静かな森の中に残された歴史的な社殿を間近で眺めることです。

本殿だけでなく唐門や拝殿、幣殿まで意識して見ることで、江戸時代前期の神社建築がどのように構成されているのかを感じられます。

本殿

鳥取東照宮の本殿は、神社の中でも特に重要な建築物で、国の重要文化財に指定されています。

建物は桁行三間、梁間二間の入母屋造を基本とし、屋根には檜皮葺きが用いられているなど、江戸時代前期の格式ある神社建築の特徴を備えています。

建築そのものだけでなく細部に施された意匠にも目を向けると、当時の職人が高い技術を注いだことが伝わってきます。

  • 江戸時代前期の建築
  • 入母屋造
  • 檜皮葺き
  • 国の重要文化財
  • 精巧な装飾が見どころ

唐門

本殿の前には平唐門形式の門が設けられており、鳥取東照宮の境内に格式ある雰囲気を与えています。

唐門も国の重要文化財を構成する建造物の一つであり、本殿だけを見て帰るのではなく門の形や木組みにも注目したいところです。

参道から社殿へ進むにつれて空間の雰囲気が変化するため、門が神聖な領域への境界として果たす役割も感じられます。

建造物 注目ポイント
本殿 入母屋造と檜皮葺き
唐門 本殿前に立つ格式ある門
拝殿 参拝の中心となる建物
幣殿 拝殿と本殿をつなぐ構成
境内 木立に囲まれた静かな景観

彫刻や装飾

鳥取東照宮では建物全体の形だけでなく、柱や社殿周辺に施された彫刻や装飾を見るのも楽しみ方の一つです。

本殿の柱などに見られる鷹の彫刻は、伝説的な彫刻職人として知られる左甚五郎の作と伝えられており、日光東照宮とのつながりを想像させます。

ただし左甚五郎については伝承的な要素も含まれるため、作者名だけに注目するのではなく、江戸時代前期の優れた装飾技術を伝える作品として眺めるのがおすすめです。

華麗な装飾と木々に包まれた落ち着いた空間が共存しているところに、鳥取東照宮ならではの美しさがあります。

鳥取東照宮へのアクセスで知っておきたいこと

鳥取東照宮は鳥取市中心部に位置しており、鳥取駅周辺から公共交通機関でも車でも向かうことができます。

境内周辺には樗谿公園や鳥取市歴史博物館やまびこ館もあるため、時間に余裕を持って周辺散策まで含めた予定を立てるのがおすすめです。

鳥取駅から向かう

公共交通機関を利用する場合は、JR鳥取駅から市内を走る100円循環バスのくる梨を利用する方法があります。

赤コースを利用すると樗谿公園やまびこ館前までおよそ20分で、バス停から鳥取東照宮までは徒歩で約8分が目安です。

運行経路や時刻は変更される可能性があるため、旅行当日は最新の時刻表を確認してから向かうと安心です。

  • 起点はJR鳥取駅
  • 100円循環バスくる梨を利用可能
  • 赤コースを利用
  • 最寄りは樗谿公園やまびこ館前
  • バス停から徒歩約8分

車で訪れる

車で訪れる場合は鳥取市上町87を目的地の目安にすると分かりやすく、鳥取市中心部から比較的短時間でアクセスできます。

鳥取市観光サイトでは無料駐車場が5台分案内されていますが、台数が多い駐車場ではないため、祭りや行事の開催日は特に余裕を持った行動がおすすめです。

鳥取東照宮だけでなく周辺施設にも立ち寄る予定なら、周辺の駐車環境や交通規制も含めて事前に確認しておくと移動しやすくなります。

項目 目安
住所 鳥取県鳥取市上町87
最寄り駅 JR鳥取駅
バス 100円循環バスくる梨
最寄り停留所 樗谿公園やまびこ館前
駐車場 無料5台
参拝料金 無料

参拝時間に余裕を持つ

鳥取東照宮は単にお参りを済ませるだけなら長時間を必要としませんが、重要文化財の建築を観察したり樗谿公園を散策したりするなら余裕のある日程がおすすめです。

木立に囲まれた境内は鳥取市中心部に近いとは思えないほど落ち着いた雰囲気があり、急いで通り過ぎるよりゆっくり歩くほうが魅力を感じやすくなります。

雨天時や冬季には足元の状態が変わることも考えられるため、歩きやすい靴で訪れると安心です。

社殿は文化財でもあるため、立入禁止区域や現地の案内表示を守りながら見学しましょう。

鳥取東照宮と一緒に楽しみたい周辺スポット

鳥取東照宮の周辺には公園や博物館がまとまっており、神社だけでなく鳥取の歴史や自然を一度に楽しめます。

特に樗谿公園と鳥取市歴史博物館やまびこ館はすぐ近くにあるため、徒歩を中心とした観光プランに組み込みやすい場所です。

樗谿公園

樗谿公園は鳥取東照宮に隣接する自然豊かな公園で、神社の境内と一体になったような景観を楽しめます。

園内には芝生広場や梅林などが整備されており、歴史散策の途中で休憩したいときにも利用しやすい場所です。

季節によって木々や花の表情が変化するため、鳥取東照宮の社殿だけを目的にするのではなく、公園まで歩いてみると訪問の満足度が高まります。

  • 鳥取東照宮に隣接
  • 芝生広場あり
  • 梅林あり
  • 散策や休憩に向く
  • 自然を楽しみやすい

鳥取市歴史博物館

鳥取市歴史博物館やまびこ館は、鳥取東照宮の近くにあり、鳥取市の歴史をより詳しく知りたい人に適した施設です。

縄文時代から現代まで幅広い時代を扱いながら、特に鳥取城や城下町、鳥取藩などに関する展示が充実しています。

鳥取東照宮を先に参拝してから博物館で歴史を確認する方法でも、博物館で予備知識を得てから神社を訪れる方法でも楽しめます。

場所 楽しみ方
鳥取東照宮 歴史建築と参拝
樗谿公園 自然散策
やまびこ館 鳥取の歴史を学ぶ
権現茶屋 休憩や軽食

権現茶屋

鳥取東照宮の鳥居をくぐった周辺には権現茶屋があり、散策途中の休憩場所として利用できます。

軽食や喫茶のほか、地元作家による雑貨などが扱われることもあり、神社参拝とは少し違った楽しみを加えられます。

御札所としての役割もあるため、参拝に関連する授与品について確認したい場合にも立ち寄りやすい場所です。

営業状況は時期によって変わる可能性があるため、権現茶屋を目的に訪れる場合は事前に最新情報を確認しておくと安心です。

鳥取東照宮の祭りや季節ごとの楽しみ方

鳥取東照宮では通常の参拝だけでなく、徳川家康にちなんだ祭典や地域に受け継がれてきた行事にも注目できます。

祭礼の日には普段の静かな境内とは違った姿を見られるため、歴史や郷土芸能に興味がある人は開催時期を意識して訪れるのもおすすめです。

春の例祭

鳥取東照宮では徳川家康の命日にあたる4月17日に春の祭典が行われています。

徳川家康を御祭神とする東照宮らしさを感じられる行事で、地域の繁栄や平和などを祈願する大切な神事となっています。

桜や新緑の季節とも重なるため、春の鳥取観光に神社巡りを組み込みたい人にも訪れやすい時期です。

  • 春季例祭は4月17日
  • 徳川家康の命日に由来
  • 地域の繁栄や平和を祈願
  • 春の散策にも適した季節

権現まつり

秋には鳥取東照宮を代表する行事の一つである権現まつりが行われます。

神事や神輿渡御などを含む祭りで、鳥取東照宮と地域との長い結び付きを体感できる機会です。

現在につながる権現まつりは、2000年の創建350年を機に大名行列や神輿渡御が復興された歴史を持っています。

行事 主な時期
春季例祭 4月17日
秋季例祭 10月第2土曜日を基本
神輿渡御 秋祭り期間
楽座楽市 秋祭りに合わせて開催

静かな時期の散策

祭りの時期は地域文化を体験できる魅力がありますが、落ち着いて建築を見たいなら通常日の参拝にも大きな魅力があります。

鳥取東照宮は木々に囲まれた谷間に位置するため、参道を歩いているだけでも市街地の喧騒から離れたような感覚を味わえます。

新緑の季節には鮮やかな緑と社殿の組み合わせが美しく、秋には周囲の木々が色づくことで歴史的建築とは異なる表情を楽しめます。

写真撮影を楽しみたい場合も参拝者や神事の妨げにならないよう配慮し、文化財として大切にされている空間を尊重しながら散策しましょう。

鳥取東照宮は歴史と自然を静かに味わえる名所

鳥取東照宮は、鳥取藩主の池田光仲が1650年に徳川家康の分霊を勧請して建立した、鳥取市を代表する歴史的な神社です。

かつては樗谿神社と呼ばれていたため現在でも文化財資料などに旧名称が残っていますが、2011年から現在の鳥取東照宮という社号が使用されています。

本殿、唐門、拝殿、幣殿は国の重要文化財となっており、江戸時代前期の建築や装飾を身近に見られることが大きな魅力です。

さらに麒麟獅子舞や権現まつりなど鳥取の地域文化とも深い関係があり、鳥取藩や城下町の歴史を知る場所としても価値があります。

鳥取駅からバスでアクセスでき、隣接する樗谿公園や鳥取市歴史博物館やまびこ館も一緒に巡れるため、鳥取市中心部で歴史と自然の両方を楽しみたいときに訪れてみてください。